http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20121025-OHT1T00016.htm
最後の“スタンディングオベーション”4分間…若松孝二監督告別式

12日夜に都内でタクシーにはねられ、17日に多発外傷のため死去した
映画監督の若松孝二(本名・伊藤孝)さん(享年76歳)の葬儀・告別式が
24日、東京・港区の青山葬儀所で営まれ、関係者ら約600人が参列した。

生前の意向で拍手で送られた若松監督だったが、
俳優代表として弔辞を読んだ井浦新(38)は事故直前まで一緒だったことを明かし、
「最後の別れになるなんて…」と涙で悔やんだ。

世界各国の映画祭で何度も受けてきたのと同じように、
若松監督が4分間の“スタンディングオベーション”で天国へと旅立った。

遺族代表としてあいさつした三女の尾崎宗子さんによると、
若松監督はギリシャのテオ・アンゲロプロス監督の「旅芸人の記録」(75年)の中で、
主人公の若者が、葬儀で家族に拍手で送られるシーンに衝撃を受けていたという。

「オレが死んでも、しみったれてなんかいないで、拍手で送ってほしいと話していました」と尾崎さん。
くしくも、アンゲロプロス監督も今年1月に交通事故で他界。
参列者は、その“運命”を頭から振り払うかのように、盛大な拍手を送った。