山田洋次監督の新作「家族はつらいよ」第3弾は“主婦はつらいよ”に決定…志らくが初参加

 山田洋次監督の最新作が、人気喜劇シリーズ「家族はつらいよ」の第3弾「妻よ薔薇のように 家族はつらいよ3」(来年5月公開)になることが7日、分かった。

 橋爪功、吉行和子、中嶋朋子、林家正蔵、妻夫木聡、蒼井優らおなじみメンバー8人が再結集する。これまで専業主婦として家事を黙々とこなし、みんなを支えてきた平田家の長男・幸之助(西村まさ彦)の妻・史枝(夏川結衣)の家出を機に、次々に事件が勃発。
史上最大のピンチに陥り、家族崩壊の危機が訪れる。

 2016年の第1作で「熟年離婚」を、今年5月の第2作で「無縁社会」をテーマに描いた山田監督。
新作で挑むテーマに、簡単そうで至難な「主婦」を選んだ。「当たり前のようにみんな生活しているけれど、家事がどれほど大事で重労働なのかをもっと知って欲しい。これを主婦への讃歌にしたい」と話す。

 ストーリーは、頑固で家事を軽視する幸之助への積年の不満が爆発し、史枝が家出を敢行。残された家族は洗濯も食事もろくにできず、家の中はめちゃくちゃ。さらに大きな事件が起きて大騒ぎに。緊急招集で家族会議となるが…。
偏屈な幸之助がどこまで“改心”し、史枝は果たして戻ってくるのか。タイトルに「妻よ―」とあるのは女性映画の名手、成瀬巳喜男監督「妻よ薔薇のやうに」(1935年)から。

 山田監督は9月に86歳になったが、すこぶる健康で気力面はより充実している。「仕事上での気遣いは不要。楽しくも重み、深みがあって、パワーあふれるどっしりした喜劇を」ときっぱり。

 また今作で落語家・立川志らく(54)が山田組に初参加する。映画好きで「男はつらいよ」のあまりの詳しさには、監督も舌を巻いたほどだ。「今回は計3人の落語家(林家正蔵、笑福亭鶴瓶)が登場する。彼らのどんな芝居が見られるのかも楽しみ」と期待を寄せる。
すでにクランクインしており、11月下旬まで撮影が続