>>558
このスレの存在を知らなかったのでえらく遅レスだが、書いておけば誰かの参考になるかもしれないので一応

初出の単行本がどれかは知らないが手元にある文庫
『東海林さだおの弁当箱』(ISBN 4022640677)
に以下の文章がある。タイトルは『ラーメンのサンダル現象』
多分これを参照ないし改変したのがタンポポ冒頭部分

ラーメン丼のふちギリギリまで張られた醤油味のスープ。
そのスープの中に、漂うがごとく、ひそむがごとく見えかくれしている細打ちのちぢれ麺。
周辺に脂の層を一筋走らせた厚切りの焼き豚。
醤油色に染まって行儀よく並べられたメンマが五本、おや、はじのほうにはぐれメンマがもう一本。
いまのせたばかりらしい海苔が周辺から湿り始めている。
所を選ばず出没する刻みネギたち。
スープの上にキラキラと漂うメダカのコンタクトレンズのような無数の脂。
立ち昇る湯気にはかん(木へんに見)水の匂いさえ感じられる。