>>864
倉本聰脚本・ショーケン出演で日曜劇場枠で放送された『祇園花見小路』73を観たんだけど、、
検索するとちょうど『太陽にほえろ!』72〜73放送中に掛け持ちで出た作品みたい。

幕末の京都祇園のある路地を舞台にしたワンステージの群像ドラマで、ショーケンは
メインの1人で中盤からのほぼ主演。
73年とは俳優としてはまだ出初めの時期と思うが、この頃の時点で俳優としては粗削
りながら既に殆ど完成されていて驚いた。

●他のキャストを舞台・映画などのベテラン(奈良岡朋子・八千草薫・大滝秀治など)で
固め、端正な芸達者の中でショーケンの粗削りが逆に光る様にする。
●基本的に京都弁のドラマでショーケンだけ「京都を嫌い京言葉を使わなくなった」
という設定で方言ではなく素のショーケンに近いナチュラルな言葉を使わせる。

、、倉本の計算も巧いんだろうけどね、、「祇園のお茶屋の不良息子」という設定も
ショーケンに合わせたのだろうし、、

70年代以降は基本的に日本映画界は停滞の時代で(これは今でも大して変わっていな
い)、個々の俳優女優がどんなに頑張っても「映画俳優」「映画女優」としての成功は
ほぼ得られなくなった。
ショーケンはそんな時代に俳優になった不幸があり(もちろんこの「不幸」はショーケン以外の
俳優女優もみな同じだが)、ショーケンもそれでも映画・TV・Vシネと頑張ってはいたが、
時代が下るにつれショーケンの「熱さ」「奇行」を受け止めてくれる映画TVの監督・脚本家も
他界や半引退で減っていき、晩年はただの奇行の人になっていた。