>>399
田中絹代は確かにこの直前は監督業にうつつを抜かしていて低迷期だけど、
1960年にまた挑戦するまで、50年代後半は役者に専念して、
本格的に復帰するなり「流れる」「楢山節考」と調子いいし、
山田五十鈴だって、この後も「蜘蛛巣城」「東京暮色」「下町」
前にも「猫と庄造と二人のをんな」だし、観客吸引力は相当なもんだよ。

興行成績ベスト10に入っているのが、「流れる」「蜘蛛巣城」「東京暮色」
「猫と庄造と二人のをんな」の四本。

小林信彦がそんなことも知らないとも思えないが、一体どうしたんだろう。

「流れる」も凄いが、
市川版「細雪」は時代を考えると本当にすごい作品だと思う。
ろくな作品が作れない時代だったのに。