岩井のつくるものって、だいたいが親の都合に付き合わされる子供たちが主人公。

オムレツは親が離婚して別姓になった姉弟、ラブレターは引っ越しで初恋の女の子から
離れざるを得なくなった少年、リリーは親の事情で片親と暮らしている二人の少年、
打ち上げ花火も少女が引っ越すことになった夏の日が舞台だ。

自立できない年齢の子供たちだから成立するドラマなのに高校生にしてしまったら
かならずしもひとりだちできないわけじゃないし、経済的に親に依存しても生活空間は
自分で選ぶことも不可能ではない年齢だからただの情けないガキって話になってしまう。
もちろん、やむを得ない事情をでっちあげることは可能だけどね。