小津安二郎『麦秋』
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>>850
「東京物語」のラスト、団扇を扇いでいる父親か・・・・全く覚えて
いない、高橋とよの映像も浮かばない。
何十年も前に観た映画だから消えてしまったのかもしれない。
でも、ラストシーンをいつまでも記憶している映画ってありますね。
例えば、「第三の男」では有名なシーン、秋の墓地の道を遠くから歩いて
来る女性(ヴァリ)の顔が手前で消えてしまってから、ホリー(J・コットン)
が煙草を吸う、あれがラスト。そこは忘れていない。
ヒッチの映画も、終わりを覚えている作品は多い。どういう頭の構造
なのだろうか? >>851
「東京物語」のDVDくらい買おうよ。1番の映画だし。「第三の男」のラストシーンは、「山の音」のラストシーンに似てる。原節子と山村聰との。こちらは新宿御苑だが。続く枯れた樹木の群。 麦秋は、子供たちも必ず話題になるよね。
これは小津映画の特徴かな。親に逆らい、弟と家を出てしまう。 子供の使い回しを松竹はしている。小津安二郎も。
黒澤明もやったか。 「麦秋」といえば、やはりガールズトークが好きだなぁ。原節子と淡島千景らの。独身組と結婚組。 ねーえ、 ねーえ、 ねーえ。
ねー。ねーって、おもろいぞ。 奈良から来た伯父さんは、高堂国典は1887年生まれ。明治20年生まれとは。当時64歳か。
我々は生まれてないけど。 小津安二郎が戦後に松竹で撮った多くの映画は、TYが開始される
前の「朝ドラ」みたいだった。
公務員や、通常の企業にお勤めの人たちなど大都市の郊外に住む
裕福ではないが、貧乏でもない普通の家庭の話が小津さんが作った
諸作品だ。
淀川が退屈な会話と言っていた、小津映画のセリフや、平凡な
家庭の出来事を共感しながら日本人は鑑賞した。
それが「小津芸術作品」だった。 淀川に、小津映画は分からないな。
溝口健二は好きだけど。 限界ってがあるからな
小津作品に関してはステレオタイプ的な
解釈の範囲までだな、俺も >>861
小津安二郎の晩年の作品は、大正から昭和初めに続く日本人の典型的な
中間層家庭を描いている。そこの戦後の環境だ。
父親が映画好きで、幼少期から父親とよく映画を観ていたカネ持ちの貿易商
家庭の少年だった淀川長治には全く想像しない家庭だろうね。
淀川は共感が沸かない、だから評価しない、こういうことだ。 淀川長治は、サイレント時代の小津について、なにか言及している? 戦前は、淀川長治は映画雑誌の記者だった。小津の3年連続してキネ旬1位の映画、「生まれてはみたけれど」などを、知っているはずだが。
当時は目立たないかな。少しは書いてると思う。 子供の頃、日曜昼間のテレビで観た
当時は分からなかった 淀川さんの「退屈な会話」がいつ頃の発言なのか知らないけど
そう言いたくなる気持ちもよく解るw
けどまぁ今では小津さんも無形の小津神社で祀られてるみたいに
なってしまってるから、今更淀川さんの評価をお持ち出したところで
何のゆらぎもない訳で、、それもちょっとだけ悲しいかもw 蓮見は淀川長治を嫌いらしい。
蓮見は、小津安二郎の本を書いている。 英国やアメリカで映画関係者たちが選んぶ優れた作品には必ず小津さんの
「東京物語」が選ばれています。
この種のアンケートの結果を複数見ましたから、この作品への高い評価は
時代や国を超えたものです。
どんな家族にも起きる普遍的な内容で、役者の演技も日本の社会を全然
知るらない観客たちにも納得できるものなのでしょう。 「東京物語」「晩春」は普遍的で、世界的評価は高い。その他に、「麦秋」、「生まれてはみたけれど」「秋刀魚の味」〜小津映画。
淀川長治は、育ちが置屋か。小津映画が好きではないな。 淀川さんは小津安二郎の描く家庭には馴染めなかったでしょうな。
明治以降の都会に住む人たち、祖父母は武士も町民も農民もいたが、
いわゆる「山手」の人たち。
庶民的で地味な暮らしはしていてもインテリです。
隣家とは垣根越しに挨拶をし、話しをする。隣家のお勝手口から
中のことは知りません。 お隣り家庭内の会話も聞きません。
そういう人たちですよ。 淀川さんの雑誌編集者デビューと小津さんの監督昇進は共に1927年らしい
雑誌で小津さんは29年頃から名前の前に英才、鬼才、才人とか書かれるようになって
30年頃にはすでに名匠小津安二郎監督なんてのもある
まあ半分宣伝文句だろうけど新人の頃から業界ウケは良かったとかよく言うね 「風の中の牝鶏」、「早春」、「お早よう」は庶民を描いているんだけどね。
>>872は見ていないんだろうな。 まぁ自分の評価とは裏腹に小津監督の世界的評価が上がって行くのが
内心おもしろくなかったんだろうな 会話がつまらないっていうのはちょっと分かるな
島津保次郎を初めて見たとき戦前にこんなテンポのいい会話劇あったんだーと感動したもの >>875
それはあったな。淀川長治は、洋画が一応中心だよね。邦画では溝口健二あたりが好きだな。
俳優は分からんけど。 淀川長治さんのお育ちですよ。
戦前に幼年時代だった人ですが、恐らくゆったりした会話は御家庭内でも
なかったと思う。 小津調の会話は聞いてイラついたでしょう。
淀川さんとは別の話になりますが、
恐らく、時代が家庭の会話の質とテンポを決めて行くんです。
戦後、家族どうしの会話が少なくなったと聞きました。TVの影響だと
識者の指摘はありますが、やっぱり働く場所の影響が大きいのです。
会社は効率を重視して仕事は厳しい、無駄な話はできない。
小中高校では、常に教師も生徒も受験体制が絶えず頭から離れない。
家庭外での会話は、テンポが速くなる一方でした。
映画のセリフの内容も社会の影響を絶えず受けます。
小津監督は、そんな世の中の傾向に逆らっても、自分の映画を作って
来られた人でした。現実の社会の動きを横目で見ながらも、自らの美学を
主張なさった方だと思います。
もっと、本質的なものを大切に考えておられたのでしょう。 淀川長治は芸者の置屋で生まれでいる。wikiみたら、黒澤明が親友だと。邦画ベスト3に、「羅生門」、「残菊物語」(溝口健二)、そして「戸田家の兄妹」(小津安二郎)。小津を嫌いでも、映画は認めていたのか。 >>879
淀川さんは邦画を多くは観ていないようだ
話題作を”ぽちぽち”という印象
毎日毎日欠かさず映画を観たが洋画が多かった
邦画も非常に多くの映画を観たら別の作品を推薦したかもしれない 淀川長治は同性愛者らしい。彼からみれは、嫌いな俺は多いだろう。 「戸田家の兄妹」入ってるならいいじゃん
満州行きさえなければ焼き直しの辛気臭い「東京物語」よりよっぽど面白い >>881
淀川氏は、男優に対しても美しいと言う表現をすることがよくありましたね。
私などは男優はもちろんのこと、女優に対しても美しいとかセクシィーなどと
言葉に出すのに抵抗感がありましたが。 淀川正治は映画鑑賞者としては二流じゃないのか?
お喋べりで有名になっただけだ
実質は大したことは言っていない >>885
『映画は国と国との垣根を無くすのね』
『濡れた心を持たないと、砂を噛むような味気ない人生になってしまう』
『生きることは、つきつめれば死ぬことよ』 淀川長治は人気があったかもしれないが、確かに一流の評論家ではないよな。 日本を代表する映画評論家は、現在は佐藤忠男がいるな。昨年、文化功労者になった。89歳。 NHKラジオ第2で、映画黄金期の監督と俳優について、放送が明日の夜からある。これは、今年が原節子・三船敏郎の生誕100年ゆえにやるみたい。 生誕100年か・・・
生誕150年を祝える日本の映画人はいるだろうか? NHKラジオ第2の1月8日、午後8時30分〜9時
第1回終わり。三船敏郎と黒澤明3回、
原節子と小津安二郎3回、そのほか田中絹代、
デコの予定。評論家西村雄一郎が担当。 「麦秋」に出演した二本柳寛は、前から小津映画に出たかったらしい。元々、松竹にいた俳優かな? そしたら、出られた。いい役所だね。日活に行って変わったなぁ。 二本柳さんは大映映画で観たけど、他社で観たことはない 日活ではいつも悪役
最初からそれと判る悪役ではなく、いい人っぽく登場して実は悪人だったというパターンが多い。 存在感のある悪役だったな。二本柳寛は。
彼の映画出演で名作に出たのは、「麦秋」と「めし」くらいか。彼は、どういう映画に出たかったんだろうねぇ。 脇役俳優たちは自己を語ることが少ない。その機会を与えられ
なかったからだ。
脇役に徹した人の芸道は観る人の想像に任されるが、それ故に
かえってヒイキ目に見ることにもなる。 脇役専門だった沢村貞子がテレビで主役を演じて有名になった。
この人は本を書くほどにもなったが、脇役の俳優はなかなか自分を
語るチャンスがない まあ元々からして兄は澤村國太郎、弟は加東大介、兄の息子たちが長門裕之・津川雅彦、彼の母である兄嫁がマキノ省三の娘・
智子っていう芸能一家だし 沢村貞子は戦前から活躍しているが、原節子との共演も多いよね。つべにある「嫁ぐ日まで」(1940.3)では、父親の後妻となる。 >>900
沢村貞子さんは映画界の名門一家か。
教養もあるし、ま、育った家庭環境が普通の人とは
違っていた >>889
文学者とは人文系の学者でも映画批評家として、高く評価されて
いた人が過去いましたよね
名前は失念してしまいましたが 二本柳寛の代表作か。この人は主役はあったのかしら。なければ、「麦秋」「めし」は代表作だな。日活では何だろうか。 「麦秋」で、戦死した原節子の兄は省二。
「東京物語」で戦死した原節子の夫は昌二。
同じ「しょうじ」だけど。 「麦秋」では、小津安二郎はけっこうエグい会話をさせていないか。特に、専務の佐野周二の言葉。 今だったら、小津はセクハラと訴えられたりするかもね。 「麦秋」での原節子は、「晩春」より自然に役をやっているという人が多い。そう思いますか。皆んな。 麦秋での原節子はうまく力を制御出来ていた
いつもオーバー気味なのでここまで役にフィットしてるのは珍しいと思った
しかし晩春では逆に全力の演技がハマっていた
シンプルな展開に対してその演技の力強さが映画に深みを与えていた
甲乙はつけがたいかな 小津安二郎と原節子の出会いは、やはり小津が山中貞雄にかわり、俺が引き継ぐといっていたらしいね。小津あっての原節子、原節子あっての小津か。 小津映画は中流家族を描く。「麦秋」も同じようだ。成瀬巳喜男はもう少し庶民の家族だ。
一番貧乏な原節子の映画はないのかな。 原節子が貧しい映画は?
あまりくないなぁ。 自身も、落ちぶれる前は中流家庭の娘だった。 確かに、「河内山宗俊」は貧しいな。身売りするものね。この映画は、映画の中での時間経過は長くないね。活劇かあるので、それ程貧しさが伝わってこなかった。 「河内山宗俊」では、原節子のおなみと弟だくで、両親はいなかったよね。 「麦秋」の原節子が、小津映画では一番美人に撮れていたと、評論家西村雄一郎はラジオでいった。これは人により違う。20代後半から30代初めあたりが、美人だと思うけど。28〜29歳が絶頂期かな。 >>915
あの人は貧乏人の役は似合わない、多分、実力は発揮できないだろう。
貧乏人に向く役者っているんだよ。
貧乏人に成り切れない女優は、木暮美千代とか淡島千景、山本富士子、司葉子
その他 大勢 >>921
女優には、それぞれ役柄があるものね。原節子は庶民の貧乏役は似合わないが、華族の崩壊して貧しくなるお嬢さんは、ピッタリなのだ。気品のある顔立ちだから。そこから前向きに努力する。 入江たか子さんは化け猫役に挑戦した女優ですね、
化け猫、つまり人間役じゃないから、あの人のキャラに
合っていたかどうかはわからない。
しかし勇気ある変身でしたね。 ハリウッドのベット・デイビスと
似ていますよ。それに挑んだことで、新たな役者人生を歩めた。 >>915
小津映画は中流家族を描く
そりゃそうでしょ。本当の貧乏人は映画なんか見に行く余裕なんか無いんだもの。 成瀬の元嫁も貧乏人役の感じはしなかったな
私生活でも、離婚後実業家として一財産築いたけれども >>924
入江たか子は化け猫をやったから、溝口健二に批判せれ、彼の映画を降りたよな。
溝口からは嫌われていた。 >>927
女優業を続けるため、つまり、生きるために「化け猫」を演じた
んじゃないのかな? 現在と違って戦後の生活は厳しかったから 喜多村緑郎は杏樹と不倫。新派に所属。舞台の「家族はつらいよ」では、「新派の原節子」といわれる女優の兄をやった。「東京物語」でいえば、山村聰の役だな。 喜多村緑郎は歌舞伎俳優の頃、新派の舞台劇「お嬢さん乾杯」(2013.1)に佐野周二の役柄の振興成金の実業家として主演していた。原節子の泰子は、新派の女優瀬戸摩純がやっている。「麦秋」「東京物語」では紀子だった。 >>927
溝口健二監督は好き嫌いが激しかったんじゃないの? 入江たか子の化猫演技は素晴らしいよ
復讐シーンは溝口映画初期のアクションと大差ないし
もっとも溝口が化猫映画を撮れば世紀の大傑作になったろうけどね そりゃぁ そうでしょうね、溝口さんの化け猫映画、きっと幻想的な
素晴らしい映像が展開されたでしょう ( ´艸`) 西鶴にそんなシーンあったね
いつもの売女描写に毛の生えたような内容になりそう
雨月の幽霊っぽさを足せば完成
大傑作にはならんだろう ハリウッド映画界ではベティー・デイビスの中年以降の変身演技が
素晴らしい。
彼女は新聞広告まで出して、自分の老女性を売り込んだ。まさに女優根性
というか、凄い人だった。
女優の仕事が大好きなら、そうなるよ。
入江たか子やデイビスは見倣うべき人だ。 >>935
単にお金がなくて仕事がなかったからだろう。
生活に余裕があればしない。 ベティ・デイヴィスは「イヴの総て」が圧倒的だな
役柄で若手に花を持たせるところも入江さんの化け猫と被るね ベティ・デイヴィスは「イヴの総て」(1950)で悪女を演じるが、彼女の最も有名な映画は「何がジェーンに起ったか?」(1962)だ。狂気の老女役。淀川長治は、彼女を「アメリカの最後の本物の悪女」と呼ぶ。 >>939
ま、御覧になっていないか、お忘れになったかでしょう。それはそうと、
「イブの総て」は何回か観ていると、本当にベットの巧さがわかって来る。
子役時代から演劇の世界しか知らない、まさに可愛いらしい善人の舞台女優
だが、ベット自身の生身の彼女も見えてくる感じだ。
あの役でオスカーは取れなかったけどね、でも、古典映画として残っている
からよかろう。 「麦秋」の始まりの合唱付きの音楽は、好きだなあ。傑作。 「麦秋」は、まあ原節子が二本柳寛と結婚できて、うらやましい。医者の給料は、この頃は安かったのかな。兄の笠智衆の傲岸さが目立つ。 淡島千景が原節子に、「あなたはもっと金持ちと結婚するかと思っていた」みたいな台詞を言うんだよね いっていたね。淡島千景は、こんな大きな冷蔵庫があってとか。田園調布みたいなところに住むイメージか。淡島千景の母親の高橋とよが、結構好きだなぁ。 原節子生誕100年に合わせて、東宝も少しはDVD化するみたいだ。「女であること」「ふんどし医者」「大番」など。戦前の映画もソフト化して欲しい。「東京の女性」(1939)は、第1にソフト化して欲しいな。島津保次郎作品など。 原節子出演の映画音楽も、小津安二郎あたりは販売しているのか。 映画音楽で思うこと。いろんな番組(とくにラジオ)で俳優やアナウンサーらがCDを流すのは、外国の映画音楽ばかり。なぜ、日本の映画音楽を流さないか、不思議だった。日本でも、小津などのいい音楽はあるよ。 日活なんか、出演する俳優の主題歌ばかりながすから、日本の映画音楽は嫌われたのかしら。 レス数が950を超えています。1000を超えると書き込みができなくなります。