復讐するは我にあり
三国連太郎のいやらしさは格別だったね。
権力に屈服する親の姿に、「俺のせいなの?冗談じゃないよ」
と幼心に思ったのだろう。
なんとなく深作欣二の「仁義の墓場」および「狂犬三兄弟」の
親子関係を思い出した。
戦争に負け、頼るべき「父権」を失った戦後日本の精神的な荒廃と
不安がよく描かれていたと思う。 DVD買った。箱入りで定価3990円。ちょっと得した気分。 ラストのストップモーションには意味があると聞きましたけど・・・
7<
父親に対する憎しみと反抗が、死後も消えることはなかったという意味では?
今村昌平はこの映画までで才能が燃え尽きたような気がするんだが・・。 この映画、何を言いたいのかいまいちよく判らん。
今村の中でも、ちょっと異質。 >検閲に多くの部分をカットされたため、難解な映画になってしまった
らしいが、それもまた一つの効果になっている。
http://www.kyoto2001.com/nuk/orekore/cfile04.htm
らしいです。 殺人のシーンを実際の殺人現場で撮影したというのは凄いと思った。
命乞いする被害者をボロ布かぶせて包丁で滅多刺しにする所とか怖いよ。
最初の2人を凄惨に殺した動機がはした金というのが何とも。 緒方拳、愛嬌と狂気の入れ替わりがワクワクする。
「丑三つの村」と並んで好きな映画。 加藤嘉の入っている部屋作りつけのタンス。
あれ、事件のあったアパートの部屋を借りて撮影しているから
本当の死体が入っていたタンスなんだよね。
あのアパート、手塚治虫がときわ荘のあとに引っ越した
並木マンションじゃないかと思うんだけど、事件の資料を調べても書かれていない。
>>15
面会室で三國が吐くシーンとは別に?
検閲にカットされたシーンってもう永遠に観れないのかな。 >>14
部屋を再現した訳じゃなくて、家具も実際の使ったの?
(((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル
浜松のあいまい宿も現存していたのでロケに使用しようとしたが、
撮影当時は別の家族が住んでいて、「息子が受験勉強中なので貸せません」
と断られてしまい、しかたなくステージセットになってしまったそうだ。
ちなみに榎津が下車する浜松駅は、国鉄常磐線土浦駅でのロケ。
乗っていた列車は、常磐線に数往復残っていた旧型客車(オハ43型)の普通列車。
列車からタクシー乗り場までワンカットに見えるが、2カットを編集でうまくつないでいる。
タクシー運転者役の人が知り合いなのでなぜ土浦駅なのか尋ねたところ、
「事件当時の浜松駅の雰囲気が残っていたから」だそうです。
走り去るタクシーのショットをDVDでよく見ると、彼方に“関東鉄道”と書かれた建物があるのがわかる。
当時の駅舎
ttp://www1.ttcn.ne.jp/~tabiji/jpg/tsutiura.jpg
>>20
よく見ると走っている車は年代設定より新しくそれが少し残念。
小うるさくてすまんね。 手についた血を立ちションしながら小便で洗うシーンを憶えている。
あと被っていた野球帽が西鉄ライオンズのだった。あの事件は西鉄健在の
頃だったんだなあとミョーに感慨に耽ってしまった。 「復讐するは我にあり」の緒方と「薄化粧」の緒方が時々カブル。
何か似たような映画だったが、俺は後者の緒方拳の方が怖かった。 佐木隆三のノンフィクションの映画化は最初は長谷川和彦がやることに
なっていたが、土壇場で今村昌平が映画化権を得た。この件では、長谷川が
怒りまくって、「佐木の野朗をぶん殴ってやる」と息巻いていた。長谷川が
メガホン握っていたらどんな作品になっていたのか興味あるね。
映画板は初めてだが、内幕に詳しい人が多いのでびっくりです。
私はただの映画好きですが。 カオス、自己破壊、欲望の根源、破壊と創造、人間の不条理etc.
別にいいのだが、こうしたインテリ好みのキーワードが好きなんだな、今村や長谷川は。
日本アカデミー賞をとった作品のようですが、今村昌平には逆らえないって事でしょうかね。
長谷川和彦は今村プロに夫婦住み込みで仕事してたよね。
まあそれでも原作は取り合うって訳ですね。 今、ヤフオクで手に入れた復讐するは、見てます。なんか倍賞美津子
エロイわあ…。緒方拳が、なんとなくショーケン見た感じかぶるような。
この作品は、やはりキリシタンである父親に対する反抗?イマイチ
本意が解らんなあ…。 とりあえず最後まで見よ。 三池が今村の助監督やってたらしいけど、この作品には関わってるの? 今観たが、最初の2人の殺人シーン直視できなかった・・・
作りものの映画ごときでここまで目を背けたのは初めてかも。
チェチェンの首切り以来かな。
人間の生へのしがみつきが恐ろしいまでに表現できてるね。 >>31
リアルなのよね。なんだか。最初の殺人シーンは。
小川真由美が絞殺されるシーンなんかは、あ、芸能人が…
みたいな雰囲気があるけど。あと、ラストの死骨投げる
シーンも微妙にな〜。スローモーションだけど、哀歓を感じる…。 これ、役所広司で二時間ドラマ化されていなかったか? >>33
知らないが、あったらぜひ見てみたいな。
役所なら期待できそう。
でも演出にもよるからなあ。 絵沢萌子のエロ具合も良かったなー。
おにぎり食べながら緒方とのシーン。 これ見たの11年前だ。なつかしい。
法律の教授が授業中に、「最後に骨を投げるんだ、
ぽーんとね、ぽーんと。それもスローモーションでね。
こういう映画は君達は絶対見なくていい!!」
とか言って、見ろって言ってるようなもんだよねー。 役所のやつは逮捕された日に限定したドラマだったね。
まあまあおもしろかった。 箪笥の扉が開いて現れる加藤嘉の死体。ありゃヤバイすぎる。。トラウマ間違いなし。 役所のやつはほとんどカットされていて、逮捕された日が重点された。
おまけに榎津厳が西口彰に名前が変わっていた。 >>38
確かに。
出るぞ、出るぞと思っていて出るなら大したことないが、
緒形が飯食ってる後ろからいきなりですからね。
多少の虎馬でしたw 原田大二郎の「裸の十九才」をパクった作品がある。
土曜ワイドで岡田義徳の「永山則夫と母」というのがあったぞ。
よく著作権侵害で訴えられなかったな、テレビ朝日。 >>33
西口彰事件の映像化には、同じ佐木隆三の原作を使ったTV版「一億人を敵にした男
復讐するは我にあり」(84)もある。西口=根津甚八だったそうだ。
さらに、映画「戦後猟奇犯罪史」(76)では、西口=室田日出男だったが、
オムニバスなので少ししか出てこない。
そして、そのTVの役所公司主演の「恐怖の二十四時間 連続殺人鬼西口彰の最期」(91)
があるわけですね。
>>42
「裸の十九才」と「死刑囚・永山則夫と母」(98)は似ているの? 後者の
原作は佐木隆三。前者は新藤兼人たちのオリジナル脚本。まあ題材は同じだからな。 岡田義徳は永山則夫でなく、勝田清孝を演じてほしかった。 実録犯罪物と言えばビートたけしの大久保清もはまり役だったな。
ちょと路線は違うけど裕木奈江の永田洋子とかも。 質問、大久保清って大阪の池田小を襲撃して一日で小学生を
8人やった男ですか? あの競艇場は浜名湖ですか?
戸田のようにも見えるけど。 小川真由美が殺されるシーンはなんだかむしょうに悲しいね この映画の三国連太郎は凄い。
決して本音をさらそうとしない、敗戦国民日本の象徴みたいだ。
『ちくしょう、殺したか』という緒方の台詞に感情移入できるのは、
三国の演技力のお陰。緒方拳も複雑な人物像を見事に演じていた。
他の俳優が演じていたらワケのわからない映画になっていたと思う。
後ろからオパーイモミモミのシーンが数年に1回どうしても観たくなります。
病気でしょうか? >>20
なーるほど。あいまい宿に向かうまでの路地がどっかで見たことあるなと思っていたが、
あれは加藤嘉の殺害現場・雑司が谷鬼子母神並木参道のすぐ裏だね。大鳥神社脇。
加藤嘉アパートは建て替わったけど今でもアパートだよ。手塚のけやきアパートとは違う。
在りし日の文芸坐も懐かしいね。「ヨーロッパの解放」を情婦と見るっつーのもアレだが。 >>25
長谷川和彦も名乗りを挙げたのか? イマヘイの他に、黒木和雄・藤田敏八・深作欣二も撮りた
がっていた。佐木さんが煮え切らずにみんなにいい顔をしたので、トラブルになり揉めた。
>>42-44
<永山則夫事件>
(映画)
70「裸の十九歳」 脚本=新藤兼人・松田昭三・関功 監督=新藤兼人 主演=原田大二郎
ttp://www.jmdb.ne.jp/1970/ct002780.htm
ttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=143393
(TV)
98「死刑囚・永山則夫と母」 主演=岡田義徳
(ドキュメンタリー映画)
69/75「略称・連続射殺魔」製作=足立正生・若松孝ニ・岩淵進・野々村政行・山崎裕・松田政男・佐々木守
ttp://www.jmdb.ne.jp/1975/cy000110.htm
ttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=144944 <西口彰事件>
(映画)
76「戦後猟奇犯罪史」 脚本=金子武郎・中島信昭 監督=牧口雄二 主演=室田日出男
ttp://www.jmdb.ne.jp/1976/cz001860.htm
ttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=145525
79「復讐するは我にあり」 脚本=馬場当 監督=今村昌平 主演=緒形拳
ttp://www.jmdb.ne.jp/1979/dc001130.htm
ttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=146684
(TV)
84「一億人を敵にした男 復讐するは我にあり」主演=根津甚八
91「恐怖の二十四時間 連続殺人鬼西口彰の最期」 脚本=中島丈博 演出=深町幸男 主演=役所公司
<勝田清孝事件>
(映画)
84「連続殺人鬼・冷血」 脚本=佐伯俊道 監督=渡辺護 主演=中山一也
ttp://www.jmdb.ne.jp/1984/dh000350.htm
ttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=148870
(TV)
84「戦後最大の殺人鬼・勝田清孝に間違えられた男」 脚本=長田紀生 演出=山泉脩 主演=石立鉄男 >>46
<大久保清事件>
(映画)
76「戦後猟奇犯罪史」主演=川谷拓三
(TV)
83「昭和四十六年 大久保清の犯罪」脚本=池端俊策 演出=山泉脩 主演=ビートたけし
ttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=240608
<連合赤軍・あさま山荘事件>
01「光の雨」脚本=青島武 監督=高橋伴明 キャスト=裕木奈江ほか
ttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=234829
ttp://www.jmdb.ne.jp/2001/dy003370.htm
02「突入せよ! あさま山荘事件」監督・脚本=原田眞人 主演=役所広司
ttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=236642
ttp://www.jmdb.ne.jp/2002/dz001560.htm 小川真由美は殺される直前にキムチ(「南蛮と大蒜の効いた漬け物」)を漬けてるが、
在日という設定でもあったのか? なんですぐに在日が出てくるんだか、わからんけど
そんなこと知るわけないじゃん
監督か、脚本家にでもきけ 緒形拳が北村和夫を殺そうとして、それを止める清川虹子。
パチンコ屋での緒形拳とミヤコ蝶々のやり取り。
セルジュ・ゲーンズブールみたいな三國連太郎。
どれも最高。 深作が映画化の権利を獲得していたら
文太主演かな。
黒木なら原田芳雄か? >>45
あ、缶切りか。ブツを思い出せなくてじりじりしてた。
あそこの場面がいちばん怖かったな。
コレと、梅安が漏れの緒形拳…。 >>64
確か千葉地裁。
加藤嘉のアパートの具体的な場所教えて!見に行くから。
雑司ヶ谷の鬼子母神参道沿い? とっくに取り壊されてるだろ?
あのへんもマンションなんか多くなってる。
自分は鬼子母神のすぐそばのマンション建築でアルバイト
してたからウロついたが・・・。 >>69
そう。
この映画の冒頭の殺人現場・仲哀トンネルは心霊スポットとして有名。 >>70
ありがとう。もやもやが解けた。
子供の通報は当時は一般的に知られすぎていたから描かなかったのかな。
骨ばらまいてから通報場面になるのかと思って斬新な倒置法だなとか
思って観てたらおわっちまったので少しがっかりしたんだけど。 ところでこの映画、どうしてこんな題名なの?
「原作がそうだから」
どれじゃあ原作はどうしてこんな題名なんだろ?
原作読んで映画も見たが、どうもよくわからない。
聖書の引用でしょ?
ようするに「人間が勝手に復讐するな。神の怒りにまかせなさい」
ということ。
一体この作品の内容と、どこが通じるものがあるのだろうか?
>>75
表題の「復讐」と、主人公の人殺し、ないしはそれに対する社会の裁き、
とが結びつかない限り、たしかに意味不明だ。
で、結びつけてよいのだろうか。 DVD観ました。最高でした。
緒形拳はこの映画の頃から「必殺シリーズ」を離れていったのでしょうか? 以前は大河ドラマ、現代コメディにと出てたが必殺のエグイ
キャラが映画関係者にうけたのか今村昌平や五社の本編に
続演するようになる。でもこの頃が一番俳優としてはノッテ
いたように思う。工藤栄一の功績も大きいかな。 この映画観るまで、おいらの中では
山崎努>緒形拳>原田芳雄の順番だったんだけど、
評価が、緒形拳>山崎努>原田芳雄に換わったよ。 何でサイトのURLを入れると書き込みできなくなるんだ? 浜松のアイマイ宿っていまでも残ってるの?
見に行こうかな、牛山公園そばだっけか。。 (・∀・)b
http://304.jp/~warawara/ >>82
順列組み合わせ
あと何通りあるか、計算しる。 本屋を探しまわって、やっと原作本を入手したけど、
映画の出来に比べると、原作はダメだな。
よくこんなで直木賞がとれたもんだ...
しかし、榎津の親父と嫁のマングリ関係は全くの映画オリジナルなんだね。
関係者からクレームつかなかったのか? ロマンポルノ桂たまきがチョイ役で出てたんで、良かった。 緒方拳がマフラーに手をかけた瞬間
「殺すなよ、榎津。」鳥肌立ちまくった。 この映画を見て浜松に行ってみたいと思いました。
劇中のような旅館に泊まりステッキガールを頼んでみたいずら。 この映画に真髄してる監督がいたよね・・・
(アメリカ人だったと思う)
有名な人だとおもう・・・・
誰だったかな・・・・・ 何だよ真髄してるって
心酔だろ
お前のような奴はタンスの中で折りたたまれてろ じいさん、おい、じいさん、
缶切りは、どこにあるのか、教えてよ〜・・・・・・
俺、緒方券が雑司が谷ですき焼肉買って、
トンカチと釘買うくだりのシーンがイイ。
すき焼きバーチーの後、またトンカチを使ってどたまカチ割るのかこの鬼畜が、
と思わせつつ、実は既に殺しが済んでいて死体入りのタンスを封印する為に
トンカチと釘を買ったというオチ。主人公の冷酷さが際立つシーンだ。
この映画観て、緒方拳が初めて国鉄で浜松入りしたときの音楽が以来頭から離れない。 冒頭の殿山泰司扮する専売公社の職員の殺され方が異常にリアル