立花隆の「日本共産党の研究」を読んで勝手に期待していたのだけど
ホンの方には大森ギャング事件も、スパイMも、ましてリンチ殺人事件も出てこない。
共産党員にチケット買ってもらいたい思惑からかメロドラマっぽい構成になっている。
当時真っ先に脚本を読んだ笠原シンパの竹中労でさえ不満を述べたのも
「仁義なき戦い」ほどの高度な政治映画としての過激さを感じなかったからかも。
もっとも山本薩夫の「スパイM」が実現していたとしても
歴史を歪曲した共産党讃歌になっていたのはあきらか。
まあ共産党が滅ばないかぎり、これら面白い題材は映画化できないだろうね。