笠原和夫
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笠原さん、色んな戦争ものやテロリストものをやったけど、8・15宮城事件は扱ってないよね?
笠原版「日本のいちばん長い日」を観てみたかったな。
橋本版も傑作だったけど、それとはまた一味違う傑作が生まれてたと思う。 「あゝ決戦航空隊」と「日本のいちばん長い日」を見ると
大西中将の扱いの差に吹く 橋本忍はプロットを作ったあと、キャラクターを作ってるが、
笠原さんは、キャラクターを作った後に、プロットを作ってる。
両者の作風は、ここの違いが結構あると思う。 橋本の言う「牛はいらない、一撃で牛を殺して汲み取った血だけあればいい」
っていうのが一番の違いかもね。 パッと思いつくのでは、県警対組織暴力の、拓ボンの取り調べの時にやってたな。
組側は弁護士雇ったり、高い弁当差し入れたりしてるのに、それを文太が全部握りつぶして
「組はお前のこと見捨てたようじゃのう・・・」って繰り返すところ。
橋本忍の使い方とは大分違うが。 握り金玉ってどういう意味ですか?
これはヤクザの隠語?あるいは広島地方のスラング? ビビって腰が引けてるチキン野朗みたいな意味だよ
って、んな事説明せんでも解かれよゆとり 「日本女侠伝 激斗ひめゆり岬」
小沢茂弘との齟齬はあったみたいだけど、それにしても
シナリオ骨法の定石を行く、泣かせるセリフが
多くていいシャシンでした。
でも、ラストは、一つ前で切ったほうが良かったかな・・・ 確かに
あと古い時代の映画になると全然DVD化もされていないな
東映チャンネル入るしかないか >>449
自分も最近浅草名画座で見ましたが面白かったなあ
本当に泣かせてくれましたね 面白いか?
藤純子、喋らせすぎだろ、台詞弱いのに。 昭和の劇で、笠原さんが「竜二」に批判的だったので、
初めてDVDで観てみたが、確かにこりゃ笠原さんは認めないわと思った。
たけしの映画ほどじゃなくても、自分のセオリーを全部無視して、なおかつ時代の
空気をちゃんと切り取ってたし。
話が四畳半の世界に回帰するのは後退だとか、竜二がどうやってヤクザで食ってるか
ちゃんと描いてないとか言ってたけど、正直、負け惜しみっぽいというか・・・
笠原さんだってプロの眼を持ってるから、それでもちゃんとドラマが成立するって
分かってたと思うんだが、それは意地でも認めたくなかったんだろうなと。 あんな映画ばっかりになったら喰えなくなるしな。
自分の腕を発揮するところないんだもの。 しかしのりP事件、笠原和夫が聞いていたら
どう思っていたんだろうな
やっぱり、とか思っていたんだろうな...
芸能界とヤクザを正面から描いた映画は
さすがに無かったけど、
(仁義なき戦いでプロレスラーが出てくるくらい)
総会屋を取材しすぎて実録物から手を引いたんだよね。
芸能界なんて本当にヤクザと一心同体なんだろうな.... 最近は笠原和夫みたいな脚本家はいないんですかね
笠原和夫は人生も面白いような 『映画はやくざなり』って死後、
新潮社の編集部がつけたタイトルみたいだね。
生前、やくざ映画の巨匠と呼ばれる事を嫌っていたエピソードと
矛盾するから変だなと思っていた。 その点、『昭和の劇』は秀逸だな
笠原和夫の特徴と魅力を凝縮したタイトルだ ほんと、この題名のおかげで、昔の日本映画を指す時、「古い邦画」とかじゃなくて、
「昭和の劇」って、カッコつけて言いたくなるw >>454
亀だが、竜二がどうやってヤクザで食ってるかは、ちゃんと出てるんだけどな。
自宅でカジノやったり、シマ内まわって花代貰ってるのを見せたりしてる。
笠原さん、新しいことをやられた悔しさで目に入らなかったのか、
俺ほどヤーさんの収入源に関して徹底的に取材はしてないと、
ケチをつけたかったのか・・・(竜二はそこに力点置く作品じゃないんだが)
笠原さんも、本音ではああいう商売っ気抜きな、私小説に近いような脚本を
書きたかったんじゃないのかねえ。
昭和の劇の最後の方を読むとそう思う。 文春新書
「ユリ・ゲラーがやってきた 40年代の昭和」
鴨下信一著
で、笠原さんのことを触れています。
「昭和の劇」からの引用が中心ですが。 >>434
亀レスだが
神保町の映画専門古書店・矢口書房なら中古で置いてるかも
ただし「シナリオ」1980.10月号だから他の作品と抱き合わせになるが・・・ 笠原さんが美能氏から直接、取材して書いているのに
原作 飯干晃一となっているところは、分かり難いですね。
東映のオリジナルではなく、あくまでも飯干氏の原作の翻案と言う事で、
広島ヤクザ側からの圧力を逸らそうとしたと言う事なのかな。
笠原さんは飯干さんについて語っている記録は無いですよね。
笠原の取材第一主義・資料中心主義は尋常じゃ無いからねえ。
取材ソースが生きていれば直接取材するのは当たり前くらいに
思っているから、原作の有る無しは関係なく行動してしまうん
じゃないのかな。
飯干の手による原作を読むと、時代が前後したり、重要と思えない話があったりしてそのままでは映画にしにくい。
再取材してまとめあげた笠原は凄い! NHKの「坂の上の雲」のスタッフは、日本海海戦にせよ、旅順攻略戦にせよ、
笠原和夫という巨人に挑まなきゃいけないのが大変だな。 「坂の上の雲」の原作は笠原&舛田の戦争映画路線よりもずっと前に書かれたものだし、
今回のドラマの脚本を書いた野沢尚は撮影開始以前に自殺している。
挑むも何もない。まったく無関係。 >>470
でも笠原さんは確実に意識してたと思うな
あれだけ膨大なインタビューや著のなかで絶対司馬遼の名前が出てこないとこが逆にあやしい
まあ自分が書いたものの方が遥かにリアルなんだぜって思ってるからだと思うけどね
二百三高地で脚本変えられたって憤慨した部分の話
乃木が最後明治帝に報告して泣き崩れても児玉に冷たい目で見られたって話は
そのまま司馬が坂の上と殉職で書いたのと一緒だし
映画化されなかった天狗党の話があるでしょ
司馬遼太郎の峠への越後長岡出身故の逆アンサーだと思う
そんなにカッコいい話じゃねえぞって言う >>470
いやいや、野沢は一稿のみ担当だし、このさい原作のあるなしは関係ない。
日露戦争を扱った脚本って点だけで言ってる。
>>471
読んでたのかもしれないが、どうだろうね。
昭和の劇でも、小説の影響については、他作品でもあまり言及してなかったような・・・
特定の好きな小説家なんかも、挙げてなかったし。
荒井が聞かなかっただけかもしれないけど。 >>472
うんパクったとかの話じゃなくて
俺の方が膨大な量調べた上でリアルなドラマを構築してんだぜって云う
笠原さん一流の気概故の無視みたいな
本の話は繰り返し人間喜劇しか言わないもんね 『昭和の劇』は各方面に遠慮なく発言しているけれど
阿川弘之へは遠慮が感じられた。
あの変な息子の発言も好意的に引用していたし。 どうでもいいことだけど、作家「獅子文六」について言及してる。 斬ろうと思った作家と座右の書って言及の仕方じゃない?
「昭和の天皇」「実録共産党」「真珠湾」のシナリオを、一冊にまとめて出版してほしいですね やくざ映画の人と見られているから
実績の割に評価が低いように思う。 確かに橋本忍とかに比べるとね・・・
ヤクザ、任侠映画以外だと、作品のジャンルは結構、橋本と被るんだけど。
・・・時代劇、セミドキュメンタリー、軍隊・戦争、トンデモSFw >>484
つうか、笠原作品は演出や役者の方に注目が集まってしまうから。
それだけ良い脚本だということなんだけど。 「妖しの民と生まれきて」を今さらながら読んだ。
軍の上官について、「笑ゥせえるすまんの笑い顔のようだった」とか、
千葉泰樹監督の家にいきなりシナリオを見せに行ったのを
「電波少年的突撃を試みた」とか表現してたのにワロタ。
晩年の笠原さん、そんなものも知っていたのね。
25まで童貞だったのも意外。 まじめだったんでしょ。
「浮雲」的世界を目の当たりにしただろうし。 池部良なんて26歳のときで相手は中国人だったとエッセイに 今日は東映チャンネルで日本暗殺秘録やるぜ
遂に観れるバンザイ やくざのしきたりとかは凄く勉強してたな
遺された膨大な書物や文献ノートなんかはどうなったんだろ >>493
>遺された膨大な書物や文献ノートなんかはどうなったんだろ
NHK教育で放送された仁義なき戦い特集ではまだ奥さんが持ってたよ。
娘さんがいるらしいから適当に何とかするでしょ?
>やくざのしきたりとかは凄く勉強してたな
任侠映画はフィクションとしつつ、一応は全て調べてやってるんだよね。「博徒」を
撮った小沢茂弘もその辺のリアリズムには自信があったらしい。東映には俊藤さんが
居たことも大きいだろうけど。
映画における考証とは何か? を考えさせられるよ。 俊藤さんとは、「仁義なき戦い」で訣別してから
やくざ映画で二度と交わる事は無かった。
笠原さんのやくざ観が、俊藤さんの任侠の世界の範疇を越えてしまったんだろう。
この別れは、俊藤さんに痛かったと思う。
「仁義なき戦い」を否定したその後の俊藤作品は、衰退してしまった。
別れの厳しさを物語っているエピソードだと思う。 俊藤氏も、功罪合半ばって言葉がぴったりの人だな。
仁侠映画の隆盛と、自分の娘のゴリ押しとはいえ、
お竜さんというスーパーヒロインを誕生させた功績は大きい。
でも、「昭和の劇」での笠原さんの言い分を聞く分には、
関東緋桜一家の、「高倉健もヤクザにしろ」の一件や、
文太を、広島死闘篇に出演させないよう圧力かけたりと、
ワガママで嫌なオヤジだなと。 まあ、プロデューサーってのはそういう仕事でもあるけどね。
有能であれば、必ず現場の誰かからは恨まれる。
笠原さんはプロ意識の高いひとだし、世知にも長けた人だから、感情とは別に
理解はしてたと思うけどね。
正解は一つでないのが世の中だから。 >>494
俊藤は考証なんてやってないよ。
東映が養っているやくざがいて、その人たちに教えて貰っていたらしい。 >>498
だから俊藤さんが必ずしも直接に考証をやったわけではないにせよ、ああいう
ヤクザとカタギの境界で生きていたような人だけに任侠社会の風習などの
描き方にはうるさかったろう、ということ。
>東映が養っているやくざがいて、その人たちに教えて貰っていたらしい。
任侠映画時代はそういう人が賭場の場面の指導をしたり、自らエキストラ
として出ていたのは有名だね。 風習の忠実性よりも、カッコ良く撮ることに拘っていたみたいだけどね。 笠原さんが「やくざ映画の笠原」と言われるのが嫌で
晩年はやくざ映画を避けたというのも
分かるようで分かり難い話だと思います。
やくざ映画には膨大な監督、脚本家、俳優等が関わっていたけれど、
このような事を言った人はいないし、ベテランの脚本家にしては
ナイーヴ過ぎる発言のように思います。 >>500-ID:EbneB9In
どんな人間の断面を切り取っても「カッコ良い」部分や「カッコ悪い」部分がありますよね?
だってヤクザになりたかった人だもん俊藤さん
笠原さんみたいに突き放した立ち位置で観てないでしょ >>501
ホメ言葉でもレッテルを貼られるのを嫌う役者はたくさんいたし
特に昔のヒット作のイメージで語られるのは、たいていの有名俳優は
代表作がある喜びと同時に複雑な心境を抱いてるでしょう。
監督や脚本家でもそういう人はいたと思うし。 何も語らず死んでいったけど
女優とやりまくり
白坂なんてもんじゃない >>506
うらやましいのはわかるが、こんなとこでぐだぐだ言っても仕方ないぞ。
まあ、ここはぐだぐだ言うところだけどw ようやく日本侠客伝のDVDがレンタルされるようになりましたなage もし笠原のオッサン存命してて サマーウォーズ 観たら
理解出来ただろうか? エンタクシーという雑誌に
「昭和の天皇」の脚本が掲載されているらしいよ。
この雑誌は前に「共産党」や「日本暗殺秘録」の脚本も
別冊付録で出していた。 今回のレンタル化で、初めて日本侠客伝・関東篇を観たけど、
健さんって、この頃はこんなヤンチャなキャラだったのか・・・
まるで後年の、傷だらけの天使やマカロニ刑事を
やってたころのショーケンのようだった。
こういうキャラの方が、笠原さんは得意なんじゃないか。 >>523
そのキャラはマキノさんの意向が強く入っていて、
笠原さんは背景の描き込みの方に独自性を出していたんじゃないかな。
マキノさん離れると、固くて暗いの多いからね。 ttp://otaking-ex.jp/wp/?p=11013
>西崎さんの友達の邦画で有名な人が脚本を書いたことになる。
これ笠原のことかな? 笠原は、西崎から次々に人が離れて言った後に舛田が連れてきた感じだし、違うと思う。
ヤマトの脚本家といえば藤川桂介と山本英明だろう。
前者は有名だが邦画の人じゃないし、後者は邦画の人だが有名じゃないけど。 舛田さんが総監督で、笠原さんが脚本で辻褄あってると思うが。> 連れてきた でも笠原さんも師匠の笠原さんに同じ事されたんだろ?
全然擁護になってないがw 完結編はいつものヤマトで、あんまり笠原イズムを感じないな。
一度撤退したと思わせた敵が、負傷者収容中に騙まし討ちするあたりが笠原のアイデアかな。 昭和の劇で、SFの勉強をしようと思ったがあまり出来なかった、
みたいなことを書いてて、この人がもっとSFの仕事をやる機会があって、
いつもの取材の鬼ぶりを発揮して、SFの素養を身に付けてたら・・・って、
思わんでもないが、結局「真田幸村の謀略」みたいな話ばかりを、
書くようになっちゃったかもな。
SFの才能がない人がSFをやろうとすると、橋本忍の「幻の湖」みたいな
ものを作りがちで、笠原さんの数少ないSF作品も、ここまで酷くなくても、
そんな匂いがするし。 岡田も笠原に名前取られようと仕事引き受けてれば貴重な体験になったのに なんと いつの間にか日本暗殺秘録のDVD化が決まってたのね
笠原さんが大島渚の「太陽の墓場」を評して、ドロドロしたリアリズムを描ける人と、
高く評価していたのが意外だったんだが、今村の「豚と軍艦」はどう思ってたんだろう。
これも笠原さん好みだと思うし、何気に後年の仁義シリーズに影響を与えてるような
気がするんだが。
どんどんスピーディに話が転がっていって、ヤーさんのシリアスな抗争劇なのに、
どこか一点だけ間が抜けていて、ブラックな笑いになっていたり、
野心あふれる若いチンピラが、のし上がろうとしてゴミのように死んでいったりとか。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています