産総研の数少ないいいところの一つとして「学閥がない」というのがあるんだけど、
それゆえに学会に対して影響力がないという別の問題がある。
もちろん伝統もない。
若手が産総研に来ると、まず上司の馬鹿さ加減に絶望するところから始めるのだが、
同時に最初から自分でやんなきゃなんないことを思い知らされる。
このとき、上司は何もわかっていない故に特に口を出してこないのはそれはそれでいいところ。
上司にはガツガツした自己顕示欲や独占欲も特にないことが多く、適当におだてていれば
それなりに平和に回ることに数年で気づくことになる。

もっとも、自分を鼓舞することは絶対に必要で、自分が中堅どころになった時に
次に採用した若手から同じように思われないようにしたいもんである。