ゲノム編集の欧州研究者、日本の研究を評価
http://digital.asahi.com/articles/ASK6Y26J0K6YUBQU001.html?rm=515

現在、主流となっているゲノム編集技術は2012年に報告された「クリスパー・キャス9」という手法だ。

その源流は、大阪大微生物病研究所研究員だった石野良純氏(九州大教授)らのグループが
大腸菌で見つけた「繰り返し」の塩基配列だ。
同様な塩基配列がほかの多くの細菌でも見つかり「クリスパー」と呼ばれることになった。

シャルパンティエ氏は、石野氏らの研究が、ゲノム編集で「はさみ役」のたんぱく質が
DNAの配列にどう導かれていくのかなどの解明の礎になったと指摘し、極めて重要な発表だった。
クリスパー関連たんぱくがどのようにDNAをターゲットにするのかというところまで、見越した部分があった」と指摘した。

ゲノム編集技術は、1990年代以降、第一世代の「ジンクフィンガー・ヌクレアーゼ」、
第二世代の「テール・ヌクレアーゼ」といった技術が開発されている。
ジンクフィンガーに関わったユタ大学のダナ・キャロル氏を評価する声もある。

それについて、ダウドナ氏は「人工的なたんぱくを使ってDNAを切断することができ、
細胞の形質を改変できるということを指摘した。
プログラム可能なたんぱくを使い、標的を定めた部位でDNAを切断することで、
遺伝子改変を引き起こそうということを明確に言った」と評価した。