梅の成分に抗インフル作用 感染と蔓延の両方に効果 “特効薬”の期待も
2011.2.20 20:30 (2/2ページ)

 「タミフル」や「リレンザ」など化学合成物によるインフルエンザ治療薬は蔓延予防には効果があるもの
の、感染予防の効果は立証されていない。梅エキスそのものでは現在の治療薬の効果には及ばず、
ムメフラールの成分を治療薬に応用するためには効果を数千倍高める必要がある。

 鈴木教授は「ムメフラールですぐに治療薬ができるわけではないが、インフルエンザの新薬候補となる
リード化合物(医薬品開発を導きだす化合物)になる可能性を示した」と成果を説明する。

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 ムメフラール 農林水産省食品総合研究所の菊地佑二上席研究官らが平成11年に発見した成分で、
梅の学名「mume(ムメ)」から命名。生梅に含まれる糖質の一種とクエン酸が結合した化合物で、血液
サラサラ効果などの研究成果も発表されている。青梅の果汁を煮詰める梅エキスの製造過程で生成す
るが、生梅や梅干しには含まれていない。
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110220/biz11022020340004-n2.htm