>>134
俺たちは倉庫の中を奥へと歩んでいく。どこかから音楽が聞こえてくる。
『蜘蛛女のキス』のメロディ。ブランデーと葉巻の煙の香りが漂ってくる。

通路を抜けるとホテルのバンケットルームほどの大きさの空間になっている。
タキシードを着た男と豪奢なドレスを纏った女がたむろって談笑している。

・・・・・これはいったい何だ?、部長は俺に何を見せようというのか??

「始まるぞ」部長が言う。
フロアの中央の直径3mほどの円形の台座にピエ ロの服を着て、目の回りに
スペードのマークを描き、鼻を赤く塗った男が上った。

音楽が『ベルベット・ゴールドマイン』に変わる。
「お集まりの皆様、メインイベントの時間となりました。本日皆様にお目に
掛けますのは我が社の有能な若手社員のエネマグラショーです」

俺は目を見開いた。 ピエロに扮しているのは次長だ。
「イッツ、ショータイム!」