>>117
夜、俺は駅への道を急いでいた。

公園を抜けてショートカットする近道を歩いていると4、5人の若い男達が
絡んでいるのを目にする。
おそらく職もないニートだろう。社会のゴミ共め。

ああいうクズ共を一掃し、俺のような選ばれた人間だけの国を作らねばなら
ない。

すぐ脇を通ろうとすると、奴らが絡んでいるのが女なのがわかる。
俺は足を止め、観察する。 ブスか普通か美女か、それを見極めるためだ。

女は若くはないが、相当な美女だった。年は30代後半、井川遥に似ている。
俺の正義感に火がついた。

「お前ら何やってる!」
「おっさん、なんか文句あんのかよ」
「お願い、助けてください」女が俺を見て叫ぶ。
「その人を離せっ!」
「いいかっこしようとすると痛い目に遭うよ」 クズが強がりを言う。

俺は上着を脱ぎ、カンフーの鶴のポーズをとる。
「ほけえぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
「ぷっ、なにこいつw」
「馬鹿がいるww」

奴らが俺を取り囲む。やはり社会不適合者共には俺の実力がわからないようだ。

総合格闘技サークル出身の俺は少林サッカーとカンフーハッスルのDVDを繰り
返し観てカンフーマスターになっていることを教えてやらねばなるまい。