>>613
大腸がんの増加について調べようと本を見ていたら、この植物油の件に遭遇した
医学会でも、大腸がんに罹患したあとの経過は詳しい情報があるようだが、大腸がんに
罹患するまでの情報はあまりないようで、消化器系におきる謎の炎症が継続すると
最終的にがんになる、といったレベルの認識であった

植物油の件は、この謎の炎症を引き起こす一つの要因の可能性が高い、という点で重要である
おさらいのために要点をまとめておこう

・リノール酸は炎症物質の素材、多く取り込みすぎると炎症を長引かせる要因になる
 基本的に1日2グラム程度あればよく、通常の食材のみで十分
 植物油を選ぶ場合、リノール酸は少ない方がよい

・ビタミンK1 と ビタミンK2 、人体内ではビタミンK2 がより重要
 一部の植物油にはビタミンK1 → ビタミンK2 への体内合成を阻害する物質が含まれるようだ

・ビタミンK2 → オステオカルシン へ生合成する経路を阻害する物質もあるらしい
 オステオカルシンは骨のホルモンといわれ、骨密度を維持するのに必要

・オステオカルシンの減少で、男性ホルモンのテストステロン分泌量も減少する
 テストステロンは、傷を治すなどを促進する作用があるため、これが減ると傷の治りが遅くなる

マウスの実験でもっとも長い寿命だった植物油(いつもお勧めしているアレ)と比較して
大豆油(水素添加ではない)で9割程度(1割短縮)、キャノーラ油、コーン油、オリーブ油で7割程度(3割短縮)
大豆油の寿命短縮は、リノール酸によるものと考えられ、それ以外は何らかの毒性物質による、と考えられている

オリーブ油は、溶媒抽出タイプのものが使われた可能性が高そうだが
寿命が短くなった原因が、オリーブ由来の微量成分によるか、溶媒抽出で混入あるいは合成される成分によるか不明なため
個人的には摂取を控えることにしている
溶媒抽出オリーブオイルと、エクストラバージンオリーブオイルを明確に分けた実験結果が示されるまで
別の選択肢があるのでそちらを優先することにした