マルグリット・ポレート 『鏡』

「7 つの階梯をへて神の内側で無の境地に達した魂は、全くの無知であるとも
全てを知りえたともいえ、神と完全に一体化しているがゆえに、神と不可分であ
り、このとき霊は、キリスト教の慈善と善行という、より一般的な道を辿る。」

「無我の境地に達した『魂』は、『徳』に暇乞いをだし、道徳の奴隷状態を逃れ
る。というのも無我の境地に達した『魂』は、それを要せず、むしろ道徳が『魂』
の指令に従うからである。」

「そのような『魂』は神の慰めや恩寵を気にかけない。気にかけるべきではな
いし、気にかけることもできない。なぜならそのような『魂』は完全に神に集中し
ており、気にかけることで神への集中を妨げられるからである。」