従容録 第26則 仰山指雪

示衆
冰霜色を一にして雪月光を交う、法身を凍殺(とうせつ)し漁夫を清損す、
還って賞玩に堪ゆるや也た無しや。

本則
仰山、雪獅子を指して云く、「還って此の色を過ぎ得る者有りや?」。
雲門云く、「当時便ち与めに推倒せん」。
雪竇云く、「只だ推倒を解して扶起を解せず」。


一倒一起雪庭の獅子。
犯すことを慎んで仁を懐き、為すに勇んで義を見る。
清光眼を照らすも家に迷うに似たり、明白、身を転ずるも還って位に堕す。
衲僧家了(つ)いに寄ること無し。同死同生何れをか此とし何れをか彼とせん。
暖信梅を破って、春、寒枝に到り、涼飃葉を脱して、秋、潦水を澄ましむ。

以下から引用。
注、訳も以下参照
https://www.sets.ne.jp/~zenhomepage/shouyou1.2.html