質のよい睡眠を実現するために、今日からできること
質のよい睡眠を実現するために、今日からできること
最後に、理想的な睡眠をかなえるための方法についてみていきましょう

起床するのは毎日、同じ時刻
目覚める時刻を一定にすることで、体内時計のリズムが整います。休日はゆっくり眠っていたくなりますが、平日の起床時間より2時間以上遅くなると、翌日の朝に起きるのが辛くなるので注意しましょう。

食事は1日3回、規則正しく食べるのが基本
朝食を摂ることで胃腸が働き、体内時計のリズムが整います。反対に、夜遅い時刻の食事は胃腸が休まらず、深部体温が高いままとなって睡眠の質が低下するので避けてください。
食事の量は3食ほぼ均等か、夕食を少なめにすることが推奨されています。夕食では刺激物やカフェイン、消化の悪いものは避けた方がよいでしょう。

グリシンを含む食品をとる
グリシンとは、エビやホタテ、イカ、カニ、カジキマグロといった魚介類に多く含まれます。体内に広く存在するアミノ酸で、脳の体内時計に作用して睡眠のリズムを調整すると言われる成分。睡眠に問題を抱えた人が就寝30分前に3gのグリシンを摂取したところ、朝はスッキリと目が覚め、日中の作業効率も向上したという研究結果も報告されています。

睡眠の環境を整える室温
理想的な寝室の温度は、16〜26℃を保つとよいでしょう。
夏、寝具を使う場合は室温26度が望ましく、室温28℃を超えると睡眠の質は低下します。一方、冬は16〜19℃が安定した睡眠を得られます。なお、湿度は50〜60%が理想的です。

明るさ
眠る1〜2時間前からは、やや暗めの白熱灯の下で過ごすと寝付きがよくなります。睡眠中は暗いほどよく、4ルクス以下が理想的。フットライトなら同程度の明るさのものがあるので、真っ暗な状態が不安な人におすすめです。なお、朝は2500ルクス以上の強い光を浴びると、スムーズに目覚められます。起床時刻の30分前から徐々に明るくしていくと、さらに効果的。寝室の照明がタイマー付きなら、ぜひお試しください。

環境を整え、規則正しい生活を送ることが質のよい睡眠には不可欠です。ボーッとして過ごすより、睡眠の質を高めることで、健康な身体や効率的にやるべきことを進められるようにしましょう。