キリスト教信者がローマ帝国で増えたのは人を殺したからじゃなくて
むしろ殺されても折れない尋常じゃないほど強い信仰心があったからじゃないか?
繰り返される迫害の中でも信者を増やし、ついには皇帝すら無視できないほどになったから
ローマ帝国の国教にまでなった

いったん国教になれば、あとは国家権力のお墨付きがあるから
当然のように帝国民はこぞってクリスチャンになっていく

ヨーロッパでキリスト教が広がったのは、ローマ帝国の権威を引き継ぎたいシャルルマーニュと
ローマ教皇の威信を高めたいレオ3世との利害が一致したからで
ここでも人を殺して広まったわけじゃない

大航海時代以降、世界にキリスト教が広まったのはキリスト教徒であるヨーロッパ人の入植と
先住民及び奴隷として連れてこられたアフリカ系の人への宣教のため
ここでも殺して広がったわけじゃない

キリスト教の布教に際してクリスチャンの傲慢さとか暴力性は当然あったわけだが
その傲慢さゆえ、あるいは暴力ゆえに広まったわけじゃない
強いて言えば近代におけるヨーロッパ文明のむき出しの力に感化されて広がったとは言えるかも知れない