607 名前:鹿野園 ◆Bs4PlQ2rjutF [sage] :2020/12/26(土) 13:56:19.33 ID:DdJJQfYF
>>562
大乗の成仏とは生死と涅槃の両方に背かないものと世親菩薩は解釈されております。

則ち、生死即涅槃という事でしょうね。

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まあその通りなんだけど、無住処涅槃はやはり三劫(実際には三阿僧祇劫だったかな)成仏の先の話であるっぽい

https://archives.bukkyo-u.ac.jp/rp-contents/DD/0019/DD00190L086.pdf
この論文の95頁から摂大乗論にある無住処涅槃の解説が書いてあるけど

以上のように増上慧学のすぐれたることを説いた。
〔煩悩の〕断のすぐれたることをどのように見るか。菩薩たちの断は無住処涅槃である。
その定義は染汚を遠離することを有し,輪廻から遠離しないという依り処であって,つまり転依である。
その中で輪廻とは依地起性の染汚の分位である。涅槃とはそれと同じ 〔依地起性〕であり清浄の分位 である。
依り処とはその同じ二つの分位を有するものである。  つまり依地起性である。
他のものに成るとは依地起性は自身の対治が生じたとき,染汚の分位であることを離れ,清浄の分位に成ること であ る。
このように菩薩は清浄の分位に属しながら涅槃に住まず,輪 廻から離れないのである。

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ということで、依地起性(依り処)から見て輪廻と涅槃は同じ世界であるが、違いは染汚の分位か清浄の分位かということで、恐らく三性を言ってるのではないかと
それと何より最初に「菩薩たちの(煩悩の)断は無住処涅槃である」とあるので、読み誤りがなければ、悟った後が無住処涅槃で、自未得度先度他のために輪廻するというのと無住処涅槃は異なる
自得度してからの無住処涅槃というのが唯識思想ではないか
とはいえ得度するまでに菩薩行を輪廻を繰り返しながらしていくというのは唯識でも同じだね