お釈迦さまは次第説法の前半において、生天も含めてこの世の福徳を説き、
後半において解脱の功徳を説かれたと聞きます。

日本のテーラワーダの修行者たちの間では、あまり話題になりませんが、
現世利益を説く大乗仏教の登場を待つまでもなく、ブッダの教えにおいては、
この世の福徳も得られると説かれているはずです。

不幸な結果には、不幸な結果を生み出している原因があります。
その原因の根っこは、思い込み(見)だったり、執着だったり、怒りであったり
自分自身の内側に存在しているものです。

そして、戒と瞑想は、その原因の根っこにダイレクトに働きかけることができます。
瞑想の心得のない人にとって、自己改革は至難の業です。
しかし、瞑想を修する人にとって、それは日常的な作業となります。