私は公案を透過する。
隻手音声(せきしゅおんじょう)。
両手を打ったら音が鳴る。では、片手ではどんな音が鳴るか?
私の答えは、その質問をした師家の頬を平手打ちするである。それ即ち、今という瞬間を逃さず自分が師家と一体となることである。而今(にこん)に自他不二である。
平たく言えば、理屈抜きに心を開くということだ。