新政権政府は、僧侶に対して「肉食妻帯勝手なるべし」と、わざわざ命令している。

僧侶に戒律を犯させ、仏法の教えにいうところの「破戒」をさせようと企図したことは明白である。

凡(およ)そ政治施策を推進する上で、こういう手法は実(まこと)に知性、品性に欠ける下劣な手法であるといわざるを得ない。

このようにして、俗にいう明治維新という動乱期に、日本の伝統文化、伝統芸術の根幹を担ってきた日本の風土に溶け込んで進化してきた仏教は、宗教としても文化的価値としても徹底的に弾圧されたのである。