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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説
如是我聞
にょぜがもん
仏教の経典では、原始経典でも大乗経典でもすべて、その冒頭に「如是我聞一時仏在……(地名)」という句をもつ。
その経典の内容は、仏陀(ぶっだ)がどこそこにおられたときに説かれたものを筆者(我)が確かに聞いたものだ、と示す趣意である。
漢訳では「私はこのように聞いた。あるとき仏陀は某所におられた……」
と読んでいるが、サンスクリット語、パーリ語、チベット語訳などでは「あるとき私はこのように聞いた。仏陀は某所におられた……」と、「一時」を上句にかけて読むこともできる。
注釈家や現代の学者もその二様の読み方を認めている。[梶山雄一]