ある国の小さな野原に、たくさんの虫たちがいました。
いっぱいの宝石と綺麗な冠をつけたイモムシが、みんなの人気者でした。

イモムシはみんなに囲まれて幸せそうに見えましたが、ふと溜め息をもらす時があります。
「たまに通るあの蝶は誰なんだろう。いいな、私もあんなふうに飛べたら・・・」

ある日のこと、イモムシは勇気を出して蝶に訊きました。
「あなたは誰? どうしたらあなたのように飛べるの?」

蝶はヒラヒラ飛びながら答えました。
「私が誰かはあなたが知っているはずだ。てか持てる宝石や冠を売り払って貧しい猫に施せよ?」

イモムシは悩みました。金持ちだったからですw