だいたい、話が見えてきた。
シャロンは、まちこ教会に来る前の教会で
牧師がセクハラをするのを見た。
そして被害者は、同じ教会のシャロンが愛するメンバーの一人で
シャロンは強く義憤を感じた。あるいは実の娘さんが被害者で
そのことがショックで娘さんは二度と教会に通えなくなったということかも知れないが

そしてまちこ教会にシャロンがやって来た。
すると、まちこは癒しを求めるシャロンに奥義を伝授した。
それが「相手を赦すこと」だ。
相手を赦すことによって、義憤や憎悪が薄まり、愛が芽生え
愛が自分を癒すという好循環が生じるのだから、
自分の利益のためにひどい相手、赦せない相手を赦すのであるが
この奥義にシャロンは反発した。
シャロンが欲しかったのは、まちこに「あいつはサタンだ」という同意だったのだ。
シャロンは実に人間的であり、肉の人であった。
霊の人になろうというまちこのアドバイスは届くはずがなかったのである