青春詩集 愛のあとさき 大川隆法
虜(とりこ)

かわいそうな魂よ
おまえは
甘酸っぱい香りに誘われて
またしてもこの小部屋に引き寄せられてきたのか

くいいるような眼で
おまえが見おろしているともしらず
男と女が
永遠の反復を繰り返している
ひと時の快楽のため
男と女の体は
上となり
下となり
エデンの園で
かつて蛇が
私を誘惑した時のように
身をくねらせている

かわいそうな魂よ
幾百年の歳月の流れも
おまえには無縁であった
おまbヲは永遠の情欲bフ時を生きてきbスのだ
既に肉体を失ったおまえは
ひとの身を借りて
遂げえなかった欲望を
はらそうとしている