【死刑制度だけが死刑囚を真の悔悛に導くーその@】

死刑囚の中にキリスト教の信仰に目覚めた例がある。島秋人(1934〜1967)は強盗殺人の罪
で死刑判決を受け1967年執行。
島は獄中で短歌の才能を開花させ、新聞の歌壇で入選するほどに上達した。彼の歌からは良心
に目覚めていく心の過程が感動的に伝わってくる。

  処刑受けお詫びとなさむ心ぬら生きた思い日日あり悔ゆ
  
  直にて昏るる日のあり被害者の御霊に詫びて夕餉いただく

  この澄める心あるとは識らず来て死刑の明日に迫る夜温し

島は獄中で死との対峙と言う極限状況を体験する中で神の愛に目覚めたのであろう。

島の言葉「僕は死刑囚になって初めて人間の道が分かりました。獄で神を知り、歌を
詠んで友を得ました。」(「死刑囚 島秋人海原卓著より)