しかしながら、立宗初期には、この活動は、自分一人の問題だったり、家族だけの問題だったり、自分の周りにいる身近な人たちとの関係の問題ぐらいにすぎませんでした。
その間、私も、人並みにいろいろと悩むこともありました。
「人に説明できない内容を、どうすれば分かってもらえるか」ということで、ずいぶん苦労したのを覚えています。
 一般に、会社を辞めるとき、ほかの会社に移るとか、別の仕事を始めるとかいうことだけであれば、理解してもらえる場合が多いかもしれません。
しかし、私の場合は、「天上界からの啓示を受けるようになって、すでに5,6年がたっている。このたび、新しい宗教をつくるつもりなので、会社を辞めて独立したい」
ということであったため、その相談をした相手からは、十人が十人とも反対されました。

 さらに、「それはいったい、どういうことをするものなのか、分かるようなものを何かもってきてください」と言われたので、当時、すでに出版していた数冊の霊言集を見せたところ、相手は、余計にのけぞってしまったのです。
誰もが言葉を失い、まともにコメントできた人は一人もいませんでした。
「嘘だろう?嘘だと言ってくれ」「ここだけの話でもいいから、嘘だと言ってほしい」という感じの反応が相次ぎ、「いや、本当です」と答えるような状態だったのです。
 彼らの率直な気持ちとしては、そのように「嘘だろう?」「勘弁してほしい」という感じだったようです。
今まで一緒に仕事をしていた仲間のなかに、天照大神や日蓮、あるいはイエス・キリストの声が聞こえる人物がいたなどというのは、信じがたいことだったろうと思います。

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