ヨハネ福音書では、イエスはサマリア人だと
しているね。若しそうだとすると、イエスは、
「善きサマリア人の話」では、己自身を賛美
していることになる。そうでなくても、イエスは
「サマリア人の女」でも分かるように、サマリア人
に対して特別の関係と好意を持っている。
サマリア人にかこつけて、己の最も近しい隣人で
ある祭司とレビ人とを「悪人」にして非難する
イエス。何が「隣人愛」か。その対極ではないか。
イエスのすべての「教え」なるものは、己の気に
入らない相手に対する非難、憎悪とセットに
なっていることに気付かなければならない。
「貧しい人は、天国に入れる」。では、富者は
天国に入れないのか。イエスが十戒を真似て
わざわざ山に登って行った「山上の垂訓」は、
ひたすら貧者にすり寄る「人間差別」である。
十戒の持つ骨太の真理に、及ぶべくもない。