−−正統竹内文書も偽書であるとする根拠は。

やはりキリストが来日したとか、神々が宇宙から来たとか、日本が世界の中心だとか、ストーリーが
荒唐無稽だということだ。もちろん、それらが真実であった可能性もある。そうでなければ、
秘授口伝をめぐり殺されたりすることもなかったろう。正統竹内家の秘伝には、あくまでも門外不出だった。
しかも口伝でなければならず、文書化することも禁じられた。平群真鳥は、それを文に残そうとして殺された
のだ。戦国時代の竹内季治も織田信長を中傷したことや反キリスト教運動をしたことなどの理由で、見せしめ
のため信長に殺されたが、その背景には正統竹内文書をめぐる戦いがあったとされている。
竹内神道は門外不出で、口伝自体がご神体といっても過言ではない。

私がそうした正統竹内文書を公開しようと思ったのは、たとえ偽書であっても、偽書を悪と決めつける風潮が
許せなかったからだ。偽書の中にも歴史推理のヒントは含まれている。
『古事記』だって似たようなものではないか。