人間は、具象物に100%依存しない限り生存できない存在だから、具象(偶像)に接する
ことにより、はじめて心の安定と平安を得る。偶像崇拝を否定するイスラム教でも、モスクは
美麗なステンドグラスで飾り、クルアーンでさえも装飾する。祈るときは、身体を動かして
祈り、クルアーンは、音声で唱える。クリスチャンも讃美歌を歌い、祈るときは十字を切る。
すべて身体という具象の動きである。
しかし、イエスの磔像と十字架の崇拝だけは、精神病理の表れに過ぎない。