このレスどう考えますか?

368神も仏も名無しさん2018/12/14(金) 15:18:36.13ID:NfZYRlo8
キリスト(メシア)とは、たとえば、バビロニアからユダヤ人を解放したキュロス王が
そう呼ばれたように、イスラエルを敵国から救う王に与えられる称号です。ところが、
初めはそう期待されていたイエスは、イスラエルをローマ帝国の圧制から
解放するどころか、ローマ帝国の役人によってあっけなく処刑されてしまいました。
教祖の突然の死という危機を信者たちがどう乗り越えたかを示す歴史的文書が
「新約聖書」となっています。
教祖の死という危機に陥った信者たちは、メシヤの役割を、本来の
「通常はやや政治的な」ものから、別のもの
(アダムの罪を贖うための犠牲の死、犠牲の小羊)へと新しい解釈をせざるを
得なくなったのです。この新解釈を正当化するための様々な努力が「新約聖書」です。
そうなると、神と人類の間の断絶を生んだアダムの罪が重ければ重いほど、
断絶が深ければ深いほど、彼らの教祖の死の価値が上がるわけですから、
「悔い改めて神に立ち返れば、そこに神の導きと祝福がある」という本来の旧約聖書の
メッセージや、「悔い改めよ、神の支配は近づいているのだから」というイエス自身の
メッセージのかわりに、「アダムの罪は神と人類の間に、我らの教祖の死を
仲介にしなければ、取り戻すことのできない決定的な断絶を生んだ、よって、
我らの教祖を信ぜよ」というメッセージが大いに宣伝されることになります。
キリスト教の誕生です。