【聖書神学とカトリック教会の教えB】
聖書の近代的批評的研究の萌芽は17世紀に遡ります。
当時、初期の研究者の多くは教会から迫害を受けました。
ような中にカトリック司祭では、シモン(彼の論文は刊行後ほとんど破棄された)やゲッディス(論文発表後に教導権を停止された)の名を挙げることが出来ます。
ほぼ一世紀の後、ドイツの神学者ガアブラーの1787年の教授就任講演が、ついにこれまで教会教義学の婢であった聖書神学に独立宣言を促したというのが、今日通説になっています。

このように聖書神学は若い神学であって、(不思議に思われるかもしれませんが)未だ教会の現場にはほとんど浸透してきていないというのが実情です。
プロテスタントでもカトリックでも、信徒だけではなくて教導職にある人々(司祭や牧師)も聖書神学に関しては素人ばかりなのです!