>>604

本則

修行僧、趙州に問う、「万法(ばんぽう) 一(いつ)に帰(き)す。一いずれの処(ところ)にか帰す?」。
州云く、「我れ青州(せい)に在(あ)って一領(いちりょう)の布衫(ふさん)を作る。重きこと七斤(しちきん)」。
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注:
趙州:趙州従シン(778〜897)。言語の絶妙なことから、彼の禅は口唇皮禅と呼ばれた。
法系:六祖慧能→南嶽懐譲→馬祖道一 →南泉普願 →趙州従シン  
「万法一に帰す。一いずれの処にか帰す?」:「森羅万象は一つの根源的な原理に帰着するという。その原理はどこに落ち着くのか?」
七斤:一斤は約600gなので、七斤は約4200g。
布衫(ふさん):帷子(かたびら)。
一領の布衫(ふさん):ひとえの長い麻布の上衣一着。
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本則:
ある僧が趙州に聞いた、「すべてのものごとは究極においては根源的な一に帰着します。その一はどこに落ち着くのでしょうか?」。  
趙州は言った、「わしが郷里の青州にいた時、一枚の布衫(ふさん)を作ったが、それがなんと七斤もあったよ」。

→ 既にと胃が、答えになっているのだが、修行僧には、そこがわからない。
  そこで、具体例を示した。
  背広を一着作ったんだよ、その重さは7斤ほどだったよ。

真理さとりを一着の背広にたとえて言ったもので、7斤と言う重さは、説明になる。
全宇宙が、一着の背広だよ、と言う。
受け取ったか、どうだ!?