【信仰とは @】
私たちは主日のミサの中で、説教の後に一同で起立して、必ず 「信仰宣言」 を唱和します。

カトリック教会では、永らく幼児洗礼が入信の通常の形であって、多くの信者が(いわば)生まれながらのカトリック信徒でありました。
成長して学齢に達する頃に、簡単なカテケージスの後に堅信の秘跡を受けて、ミサで聖体を拝領するようになったのです。
彼らにとって 「信仰宣言」 は、いつものミサで唱える決まり文句に過ぎず、改めて自覚的に 「信仰」 というものを深く考え、反省するというような人は、滅多にいませんでした。

初めてカトリック教会の門をたたく成人が、これから信仰を持ちたいと思うとき、しばらくすると、先輩のカトリック信徒からはほとんど何も学ぶことが出来ないことに気づくようになります。
彼らは 「信仰宣言」 の旗印の下に、同じ一つの信仰を守って結束している共同体ではなくて、ただのカトリック的文化を共有する(建前上)善意の人々の、寄り集まりに過ぎないと気づくからです。