2014年(主日A年) 11月16日 年間第33主日
箴 31:10〜31  Iテサ 5:1〜6  マタ 25:14〜30

箴 vv.10〜31 の中から、読者は気に入った節を取り上げて、自由にいろいろな教訓を引き出すことが出来ます。
箴言のようないわゆる “知恵文学” と呼ばれるものは、特にそのような性格を持っています。
“主を畏れる女こそ、たたえられる”(箴 v.30)とは、女性信者の理想の形でありましょう。
“有能な妻を見出す”(箴 v.10)ことは男性にとっての理想であるに違いありません。
“夫は名を知られた人で”(箴 v.23)ということは妻にとっての栄誉であります。

しかし、世の中そんなにうまく行かない、それよりも現実は厳しいというのが、おおかたの実感でありましょう。
ましてこのようなテキストを根拠に、古い ”良妻賢母” とか “妻を娶らば才たけて、見目麗しく情けあり” などという価値観を弁護するとしたら、それは聖書の読み方としては的外れなことです。

ここに “有能な妻” として描かれているのは、言うまでもなく神の民イスラエルの理想像であって(ホセ 2:21-25 参照)、それはキリストの花嫁である教会の完成形に他なりません(黙 19:7-8,21:2 参照)。
地上の教会で共にミサをささげている私たち会衆が、やがて天の神殿で神を礼拝する “白い衣を身に着けた大群衆”(黙 7:9)と、間違いなく同一あると信じることの出来る信者は幸いです。

・・・・・ 以下、本文参照。
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