天皇退位 有識者最終報告へ 特例法制定、退位後は「上皇陛下」

2017/4/14 0:15
 政府の天皇陛下の退位に関する有識者会議(座長・今井敬経団連名誉会長)は13日、最終報告に向けた詰めの調整を進めた。

最終報告では陛下の退位の意向に最大限配慮しつつ、天皇の政治的行為を禁じる憲法との整合性や83歳という年齢も踏まえ、

政府に一代限りの退位を認める特例法制定を求める方向。退位後の呼称など制度設計の骨格も固め、円滑な皇位継承に備える。

 21日に安倍晋三首相に提出する予定の最終報告は、昨年8月の陛下の退位の意向をにじませたお言葉を踏まえ、

退位を認める特例法制定を提起する見通しだ。憲法が禁じる天皇の政治的行為にあたらないようにするため、皇室典範改正による恒久制度化は避ける。

 退位後の制度設計も固めた。退位した天皇の呼称は「上皇」とし、敬称は皇后さまとともに「陛下」を維持する。

天皇退位後の皇后の呼称は「上皇のきさき」であることから「上皇后」とする。