10年近く前に会社で自由残業時間帯中 もう一仕事済ませば
丁度手ごろな退出時間になるので やる気満々だったが 急に頭の中が
霧か霞が充満した感じになり集中力も仕事への意欲も失せてしまった

それは(多分)人生初の感覚で 何とか立て直そうとMDのBGMを変えたり
煙草を吸ったりしてみたが回復の気配さえ感じられず5分位経過して
これが意味するところは 「今日はもう帰れ」と言うことだろうと思い立ち
そそくさと後片付をしてマイカーで帰路についた

娘もマイカーで国道を通勤しており 私は県道から帰るので国道は
1q弱しか走らないのだが その中ほどの坂を下って上り坂の手前で
燃料切れで停車して車外で携帯電話話している娘を見つけた

娘の車の後ろに停車すると 遠い町で働く弟と話していて
「お父さんが来たから・・」と言って電話を切った
エンジン停止でライトを灯してるのでスモールとハザードにさせて
ガソリンスタンドに燃料を買いに行き 事なきを得た

その国道は路幅も狭く大型車も多いのでかなり危険ではあった
爺の頭に霞が発生したのはエンジンが止まる以前の事象であり
予知能力込みの霊感としか言い様のない出来事だった