リベンジポルノ疑いで誤認逮捕 20代男性を42日間勾留 大阪府警
7/10(月) 19:32配信


 大阪府警は10日、知人女性のわいせつな画像をSNS(ネット交流サービス)で他人に送信したなどとしてリベンジポルノ防止法違反などの疑いで逮捕した20代男性について、誤認逮捕だったと発表した。
 
 男性は42日間勾留された後、処分保留で釈放されていた。その後の捜査で事件とは無関係と分かったといい、府警は同日、男性に謝罪した。


 刑事総務課によると、危害を加えるなどのメッセージをSNSで知人の20代女性に送ったとして、守口署が4月12日、男性を脅迫と強要未遂の容疑で逮捕。
 5月2日には、女性の友人らにわいせつ画像をSNSで送ったとするリベンジポルノ防止法違反容疑で再逮捕した。

 メッセージや画像は複数のアカウントから3月下旬以降に送られていたが、一部のアカウントに男性の名字が含まれていたことなどから、被害女性は男性からの被害だと守口署に訴えていた。

 相談を受けた同署は逮捕前の4月上旬、男性に2回電話し、画像やメッセージを送らないよう口頭で警告。2回目の警告の直後、再び脅迫的なメッセージが女性に送られてきたため、安全確保が必要と判断して逮捕したという。


 一方、男性は「女性の画像を持っていない」と容疑を一貫して否認し、5月23日に釈放された。
 その後の捜査で、アカウントが作られた時間などから男性には作成が不可能で、メッセージや画像の送信には関与していなかったことが判明。
 府警の刑事部幹部が男性に直接謝罪した。

 何者かが男性になりすましてメッセージなどを送っていたとみられ、府警が捜査を続けている。


 府警は男性を容疑者と断定した理由について、女性からの訴えがあった▽アカウント名に男性の名字が含まれていた▽送信者のIPアドレス照会に時間がかかって緊急性を重視した――ためと説明。


 津川浩徳・刑事総務課長は「心よりおわび申し上げます。今回の事態を重く受け止め、捜査上の問題を確認し、再発防止を徹底してまいります」とコメントした。