■「監視国家 東ドイツ秘密警察に引き裂かれた絆」/ 著者 アナ・ファンダー (著) 伊達 淳 (訳) 2005/10/01 ISBN:4-560-04973-4

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シュタージとは政府が国を掌握するための手段として利用していた国内治安機関だ。その任務は全国民に関するあらゆることを把握するというもので、そのためなら
手段は選ばなかった。個人に対して誰が家を訪ねてきたか、誰に電話をかけたか、配偶者が異性と関係を持っているかどうかまで把握していたという。東ドイツ中に
張り巡らされていた官僚制度だ。公然と、あるいは内密に、自分の仲間や友人のことをシュタージに報告している者が、全ての学校、全ての工場、全てのアパート、
全てのパブに存在した。

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