20年度と21年度の生活保護申請件数を比べると0.8%増にとどまっていますから、22年度が前年比で6.9%増というデータには少し驚かされます。

生活保護の受給者を世帯類型別にみると、最も多いのは高齢者世帯です。この観点から考えると、22年度の生活保護の申請者が増えたのは、限られた年金収入だけで暮らしている高齢者が、物価高騰の影響で生活が苦しくなったことが影響しているのかも知れません。
また、年金だけでは生活できず非正規労働者として就労していた高齢者が、雇用情勢の回復に伴って雇い止めに遭ったケースも考えられます。
もちろん、障害者世帯•ひとり親世帯も受給者に多い世帯類型ですから、そこでも同様のことが生じていることを示すデータであることも考えられます。

生活保護制度は誰でも申請できる社会保障制度のひとつで、社会のセフティ•ネットです。生活困窮に陥ったときは躊躇なく相談•申請して欲しいと思います。