生活保護受給者の了解なく押印 群馬・桐生市、1944本保管

群馬県桐生市は18日、生活保護受給者などの認め印を1944本預かり、書類に押印していたと発表した。認め印は生活保護を担当する福祉課に保管しており、このうち資料が残っている2018年度以降を調査したところ、86世帯の通知書などについて本人の了解を得ずに課員が押印していたことが判明したという。市は「遠方で資料を取りに来られない場合などに使用した」と説明している。

同市によると、認め印を預かり始めた時期は不明で、受給者からの預かり証なども存在しなかった。同姓の印を使い回していた可能性があるほか、既に死亡している人のものも含まれているとみられ、本人に返却できない状態という。

同市では11月、市内の50代の男性に生活保護費をまとめて支給せず、1日1000円ずつ窓口で手渡ししていたとして群馬司法書士会が運用改善を求める要請書を提出。これを受けて市が18年度以降の生活保護費に関する業務を点検したところ、大量の認め印が見つかった。荒木恵司市長は「深く反省し、おわびしたい。生活保護受給者や家族に寄り添った対応を心がけ、適正に運営する」と謝罪した。

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