我々はきゅうりが何故このようなスレッドを立て続けるのかという
疑問を解決するため、きゅうりの故郷である群馬県に向かった。
「まだ日本にこんなところがあったのか…」
思わず口に出てしまった言葉を同行したオギノに失礼だと咎められた。

小人が住むような小さな家、ツギハギだらけの服を着る農夫たち、
そして彼らは余所者で身なりのいい我々を監視する様に見詰めている。
アベノミクスだの、株価3万円突破だの、オリンピックだので浮かれていた
我々は改めて農村の現状を噛み締めていた。

ボロ屑のような家に居たのは老いた母親一人
我々を見るなり全てを悟ったのか、涙ながらに
「娘が申し訳ありません」と我々に何度も土下座して詫びた。

我々はこの時初めてきゅうりを許そうと思った。
誰が悪い訳ではない、農村の貧しさが全て悪かったのだ。
我々はきゅうりの母親から貰った干し柿を捨て、
打ちひしがれながら東京へと帰路についた。