ケースワーカーの「リアルな」一日
今回は主に大都市等の、保護受給者の多い地域での具体的な例を見ていきましょう。

9時〜
出勤するとまず、自分の担当する受給者の保護費の計算( 保護費はいくつかの名目から成り立っており
それを合算したり引いたりします )を行いシステムに入力していきます。

保護費の計算作業には、毎月「締切日」があり、それを過ぎると保護費を支給できなくなるので遅れることは許されません。
しかしほとんどの場合この作業は5分と続けることができず中断されます。
というのは、すでに窓口にはたくさんの受給者がケースワーカーとの面談を希望し並んでいるからです。

相談内容は多岐にわたります。高齢者の例では、「アパートの隣人ともめていて、
保護費を取られそうだ」「通院先を変えたいがどうすればいいか」「自転車が壊れて移動手段がない、
買い物に行けないからなんとかしてほしい」など実に様々です。

時間的に余裕はありませんが、もちろんケースワーカーは親身に対応します。
その理由のひとつには、ケースワーカーは保護費を「適正に」使用するよう「指導」し、
「助言」しなければならないという使命があるからです。
一見関係のなさそうな相談でもほとんどが金銭的なことにつながるのです。