鬱屈青年忠夫の暗い青春を描いた映画なのだが、忠夫の境遇が特別悪いというわけではない。
若干ウザいが仲の良い友人、確執はあるものの養ってくれる親、周りの人間的環境も悪くはない。
さらに、豊かな緑、青い空、きれいな川。だが、主人公にとってそんなものはどうでもよいのだ。
自分だけがセックスにありつけていない。この世の悲劇はそれだけなのだ。
無神経そうな奴らはみんなセックスしているのに、繊細な自分だけができない。
友達としゃべっていても家族と飯を食っていても、頭の中はセックスばかり。