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統合失調症の症状によるタイプ

統合失調症の症状というと、幻聴や妄想が有名かと思います。確かに統合失調症で一番多いのは、妄想型といわれるタイプになります。しかしながら、統合失調症は妄想型だけではなく、異なるタイプもあります。

 

そのタイプは、大きく以下の3つがあります。

妄想型緊張型破瓜型

 



 

妄想型は、一般的に多くの方がイメージしている統合失調症になります。幻聴や妄想が特徴的で、10代から中年にいたるまで幅広い年齢で発症します。予後は様々ですが、早期にお薬で治療をすることで、変わらない生活を送れている方も多くなってきています。

 

緊張型は、意欲がぱったりなくなって固まってしまったり、その反対に興奮状態になってしまったりします。20歳前後で急激に発症して、症状は目立つのですがお薬が効果的で、予後は比較的良好です。

 

破瓜型は、思考や行動がバラバラになってしまって、次第に自発的な感情や行動が失われてしまい、人格が保てなくなってしまうことが少なくありません。思春期に発症することが多く、薬の効果も期待しにくい難治性の統合失調症です。

妄想型

妄想型は妄想や幻聴などの陽性症状が目立つタイプで、発症は20代〜30歳前後と比較的遅い傾向があります。

 

ひどくなってくると幻聴や妄想によって周囲から明らかな異変を察知されやすいですが、その頃には患者さん自身にはそれが病気の症状という認識がないことが多いです。

 

このため病院の受診につなぐまでが難しく、家族の方が相談に訪れるケースも少なくありません。

 

しかしながらお薬を使えば症状をコントロールできることも少なくなく、適切な薬を飲み続けながら症状をコントロールすることができれば、普通の社会生活に戻れる人が多くなっています。