次に、左側にある仕分け棚の方から、キンコンキンコンと言う音が、オレンジ色のランプの点滅とともに鳴る。
これは何を言ってるのかというと、仕分け棚に置いたケースの郵便物がいっぱいになったから取り替えろという意味の音だ。
ほうっておくと、オレンジランプがレッドランプに変わって、点滅も激しくなり、音も
プゥ プゥ プゥ プゥ プゥ
という不快音にパワーアップする。

さっきからたまに、仕分け棚仕分け棚と書いてるが、横幅にしておよそ50メートル超ぐらい。縦1列に3つずつケースが置けるようになっている。
当然端の方にあるケースがいっぱいになったりなんか異常をきたしたときは、50メートル走らなきゃならない。
(最初は走れって言われたけど。俺はバカバカしくなって段々歩きが増えたけど)
この50メートルの距離に、びっしりとケースがひしめいていて、これの面倒も見なきゃならなくなっている。
(想像力がたくましい人ならわかると思うが、かなり大型の区分機だ)

要は、自動仕分け機なんて言ってはいるものの、確かに自動で仕分けてくれるけれども、自動で仕分けるといっても
ほとんどが手作業で入力しないと認識してくれないし、本当に自動で設定された棚に入れてくれるだけで、
それ以外は全部世話しなきゃ駄目な、ポンコツマシンだ(一応断っておくが、それなりに自動認識することはするのだ。
ただ絶対数が多すぎるために対応しきれない状態になってる)。
こんなものに郵便局は馬鹿みたいな金をかけているというわけだ。
俺が散々、この会社のことを叩いているのは、無駄だ無駄だと言っていることがわかっていただけるだろうか?
確かに、俺は民営化前や手作業の時代を知らない。
だから、手作業時代に比べれば遥かに楽にはなったのだろう。
しかし、せっかく機械化にするなら、もっと楽できるようなものは考えられなかったのだろうか、と思うのだ。