ではアメリカ国内はというと、デーブ氏の報告のように、アメリカの初戦イギリス戦はFOXの中継で、視聴者数148万人の視聴率0.8%。
これでも09年大会以来の、高めの視聴率だった。だがその後の2戦は79万人、72万人と視聴者数は半減してしまったようだ。

「日本国内では全戦40%以上ですから、開催国アメリカで0.8%という数字は少なすぎて驚く人ばかりでしょう。
プロ野球の土日のデーゲームでさえ、日本では2〜3%ありますからね。
ですが、アメリカ国内の野球中継は、MLBのワールドシリーズでも、近年はよくて5%前後。
2022年でいえば、アメリカ国内のスポーツ中継で、野球は200位以内にひとつも入っていません。
8割以上がプロと大学生を含むアメフトで、その他はバスケットボール、サッカーW杯などで占められました。
MLBのワールドシリーズは、競馬のケンタッキーダービーよりも視聴者が少ないのが現状です。
その中でWBCだけが日本や他の中米諸国のように盛り上がるのは、至難の業。
準決勝で激突すると確定的に伝えられていた日本とアメリカの一戦が急遽、
決勝でしか当たらないことになったというナゾの変更があったのも、日本に決勝戦まで残ってもらって、
そのフィーバーに乗じて稼ぎたいというMLBの思惑と言われています」(前出・スポーツライター)

 なにやら興行サイドの思惑が渦巻いているが、中国が卓球で圧倒的に盛り上がるように、
その国で最も人気のあるスポーツで世界一になれば、国民にとっては喜ばしいことだろう。